膵癌(すいがん)教室 on the Web 2
2019.3.29
はじめに
「 膵癌 (すいがん)教室 on the WEB 」 は、
膵癌の患者さんやそのご家族、また膵がんについて正しい知識を学んでみたいとおもわれている方に、
膵がんの正しい情報をできるだけわかりやすくお伝えするページです。
膵がんの動向
ある病気になった人の数を罹患数(りかんすう)といいますが、
日本の全がん患者の罹患数は約100万人です。
2018年のがんの部位別罹患数予測は下の表のようになります。
1位の大腸15万人につづき、胃、肺、乳房、前立腺の順で、膵がんは第6位の罹患数です。
●日本のがんの部位別罹患数予測(2018年)
部位
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罹患数(りかんすう)
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全がん
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1,013,600人
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|
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152,100人
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128,700人
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|
125,100人
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86,500人
|
|
78,400人
|
|
40,000人
|
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39,600人
|
一方、日本のがん死亡者数の合計は約38万人で、
部位別では、膵がんは、約3.5万人で第4位となっています。
●日本のがんの部位別死亡者数(2017年)
部位
|
死亡数
|
全がん
|
379,900人
|
|
|
|
77,500人
|
|
53,500人
|
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45,900人
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|
34,900人
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|
27,000人
|
|
18,600人
|
|
14,800人
|
大腸がんでは、病気になった人が約15万人に対して亡くなった方は約5万人です。
同様に胃がんは、病気になった人約13万人に対して亡くなった方は約4.5万人、
それに対して、膵がんは病気になった人が約4万人に対して亡くなった方は約3.5万人となっています。
このように膵がんは病気になった人(罹患者)に対する死亡者の割合が
ほかの部位のがんに比べると、かなり高いことがわかります。
一般的に膵がんはとても恐ろしい病気、治らない病気といったイメージがあるのもそのためです。
膵がんはほかの部位のがんに比べて
生物学的悪性度(せいぶつがくてきあくせいど)といわれる、
「がんの性質(たち)」が良くないことが知られています。
- がんの生物学的悪性度(せいぶつがくてきあくせいど)とは?
癌としての性質(たち)の悪さのことを生物学的悪性度といいます。
増殖・転移・再発などのしやすさの程度をあらわします。
いろいろな部位のがんの生物学的悪性度を一律に比較する基準や方法はありませんが
大きくなる速さ、転移率、再発率、そして生存率などから悪性度を比較することができます。
膵がんは、転移や再発率が高いことより、癌の性質、たちがわるい、生物学的悪性度の高いがんといえます。
しかし同じ種類のがんはすべてが同じ悪性度というわけではなく、悪性度が異なることが知られています。
膵がんは増えていると同時にここ最近の診断や治療の進歩にはめざましいものがあります。
「膵癌 (すいがん)教室 on the WEB」では、
膵癌診療の最新情報をわかりやすく不定期ですが解説していきます。
膵癌 (すいがん) 教室 on the Web 2 おわり
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