膵癌(すいがん)教室 on the web 6
はじめに
膵癌の患者さんやそのご家族、また膵がんについて正しい知識を学んでみたいとおもわれている方に、
膵がんの正しい情報をできるだけわかりやすくお伝えするページです。
膵癌(すいがん)の画像診断
画像診断により、膵臓(すいぞう)とその周りの組織の情報をえることができます。
膵がんの診断や治療経過のモニタリングにとって、
画像診断は最も大切な検査といえます。
膵がん診断では、
などを用いて検査を行います。
最もよく使われ重要な検査はCT検査です。
膵癌(すいがん)のCT検査 コンピューター断層撮影, Computed Tomography
1スライス3mm以下)
必須の検査となっています。
造影剤をつかったCT検査では、
静脈から造影剤を急速に注入し、注入した造影剤が静脈を経由して心臓にもどり、
心臓から動脈、静脈への流れていくタイミングで画像を撮ることで病変の血流動態を把握することができます。
このダイナミックCT検査(造影剤を急速に注射して撮影するCT検査, Dynamic CT)により、
最近治療方針を決定する観点から、よく用いられる”切除可能性分類”を行う上でも
最も重要な検査です。
切除可能性分類とは
膵癌(すいがん)を手術で切除することを想定して
通常の手術(標準手術)で癌を残らず取ることができるかどうか?という視点で作られた分類です。
切除可能 (R, Resectable) ---------------------がんを残さず取ることができる可能性が高い
切除可能境界 (BR, Borderline Resectable)-----顕微鏡レベルでがんが残る可能性が高い
切除不能 (UR, Unresectable)-------------------肉眼的レベルでがんが残る可能性が高い
の3つに分類されます。
2018年に導入された高精細CT(広島大学病院) https://home.hiroshima-u.ac.jp/diagrad/patient/diagnosis.html
膵癌(すいがん) 教室 on the Web 6 おわり
膵がんは増えていると同時に、ここ最近の診断や治療の進歩にはめざましいものがあります。
「膵癌 (すいがん)教室 on the WEB」では、
膵がん診療の最新情報をわかりやすく不定期で解説していきます。
2019.4.7