医学生・研修医の皆さんへ For Students

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ごあいさつ

 

  教授 末田 泰二郎 

 

 広島大学大学院 医歯薬保健学研究科 応用生命科学部門 

         外科学(第一外科)教室のホームページにようこそ!

 

Drsueda HP.jpgのサムネイル画像 私達の外科教室は、1945年(昭和20年)に原爆が落ちる直前に開講した広島医科大学(医学部の前身)創立以来の伝統のある外科教室です。古くからある外科教室ですが絶えず進取の気性で新しい外科治療にトライしています。しかし、決して時流に流されること無く地道に外科学の本道(手術に全精力を傾け、一生懸命患者さんを治療すること)を歩み続ける外科教室です。

 

 昨今の、臓器別、系統別に診療科が小さく分かれていく時流にあって、外科医の教育や修練のためには、心臓血管外科、消化器外科、小児外科のいずれも必須の外科部門と考え昔から3つの診療部門を堅持しています。

このために、少ない人数で多くの診療部門をカバーしており広島大学病院でもっとも忙しい診療科の一つです。

 

 心臓血管外科を専攻する人も消化器外科を専攻する人も、両部門を経験することで循環器、消化器両疾患への理解が深まり、呼吸循環管理に習熟することでどのような重症患者さんにも対応できる優れた臨床医になると考えています。また血管吻合にも習熟することで、癌手術におけるリンパ節廓清が上手なり膵臓癌や胆道癌での血行再建術なども血管外科に習熟することで容易になるなどの利点があります。

 

 医師という職業の中で外科は最もやりがいのある専門職です。胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、肺癌、乳癌はいまでも外科治療が最良の治療法です。弁膜症、大動脈瘤といった心血管疾患も外科治療が根治療法です。緊急手術で大動脈瘤破裂患者を救命したり、消化管穿孔や大出血患者を救えるのは外科だけです。上手な手術をすれば10年も20年も寿命を延ばすことが可能です。また小児の先天奇形も根治できるものが多く患児に80年の人生をプレゼントすることも当たり前になりました。

 

 一方、手術に纏わる周辺技術の進歩は著しく、小切開手術や内視鏡手術、血管内手術(ステントグラフト治療など)さらにはロボット手術も可能になってきました。これらの低侵襲手術は決して名人技がなせる技術ではなく、手術器具の扱い、術野の解剖とその手術のコツといった標準的な手術の習熟がなければなしえない手術です。

 

 近年インターネットが情報伝達の手段として発達して様々な医療情報を得ることが可能です。正しい情報もあれば、誇大広告の情報も多々あります。どんな手術を受ける患者さんも手術を行う外科医との関係はあくまで一対一の個人的な人間関係です。高度な技術の手術を行う場合でも患者さんとの信頼関係が築けてこそ初めて治療が成り立ちます。従って、高度な技術を駆使しながら一方でもっとも人間臭い医療を行うのが外科という仕事です。

 

 昨今は、外科医といえば医師の中では、仕事がきつい、危険をともなう、血液に触れるために汚い仕事(いわゆる3K職)と言われて、外科を敬遠する研修医が多くなっています。しかし、生死に関わる疾患を自分の技術で手術して治せる外科という職業は、医師としてもっともやりがいのある仕事だと思います。人生を掛けた職業を損得やきつい、軽いで選ぶのではなく、生き甲斐や志を大切にして患者さんの生死に真っ向から挑戦することは、決して後悔のない職業選択だと思います。

 

 労を厭わず、思い切り外科をやりたいと思う方には、満足してもらえる教室だと思います。将来の外科診療を担う、若い先生方のエネルギーを期待しています。